入谷和良さん
- 留学先教育機関:Monash University
- 留学時期:2006年4月-2008年10月(2年6か月)
- 現在のご職業・勤務先:株式会社ベネッセコーポレーション グローバルラーニングセンター

現在どのようなお仕事をされていますか?
現在は、ベネッセグローバルラーニングセンターにて勤務しております。このセンターでは、国内の国際系大学・海外大学進学を目指す中高生に対して、オンラインで、英語4技能対策講座・TOEFLコース・SATコース・総合型選抜対策プログラム・海外大学出願サポートを提供しております。
私の業務は、受講生の皆さまが、希望の進路実現ができるようにサポートさせていただくことです。そのために、受講生・先生方のサポート、海外大学に出願する受講生への直接指導を行っております。
留学を決めた理由・目的は?
幼い頃より親しくしている友人が、海外留学の魅力について常々語っていたため、私もチャンスがあれば行きたいと思っていました。
大学生の時は、英語演劇活動に専念していたため、留学することができなかったのですが、将来は英語を生かした仕事に就きたい、生涯で一度は留学したいという思いがずっとありました。大学卒業時に、就職するか、留学するかを迷ったのですが、これがラストチャンスだと思い、留学を決断しました。
オーストラリアを選んだ理由は?
アメリカ・イギリスに留学した友人はいても、オーストラリアに留学したことがある友人が周りにはいなかったため、どんな国なのかを実際に見てみたかったこと、英語圏のため、留学を通じて英語力を磨くことができると思ったことが主な理由です。他にも、気候が温暖で一年中快適に過ごせると感じたこと、留学生が多く在住していること、海や山が近くにあり、大自然を満喫できると感じたことがあります。
教育機関を選んだ理由は?
幼い頃より、英語演劇活動をしてきたこと、大学在学中に、中学校・高等学校教員(英語)の免許資格を取得したこともあり、英語教育には強い関心がありました。
多国籍社会のオーストラリアでは、英語の授業において、日本で一般的に行われていた日本語を用いて英語を教える「間接法」ではなく、英語で英語を教える「直接法」を用いていると聞き、その指導法を知りたいと思いました。そして、その英語教授法(TESOL)が学べる、かつ高い評価を得ているMonash大学を選びました。
留学で学んだことをお聞かせください。
異なる国籍、異なる文化を持つ人々との出会いを通じて、自分の中の世界が、大きく広がったと感じています。そして、英語を話すようになるためには、正しい方法で一定期間・継続的に学ぶことで、誰しもが身に着けることができると学びました。
また、「常識」という概念は、普遍的なものではなく、人によって、住む場所によって変化するものであること、「皆、同じ」ではなく「皆、違う」ことが前提の生活環境では、何に関しても、自分の意見を持つことが求められるため、常に自分ならどう考えるかという思考習慣を持つようになりました。

留学経験が現在のお仕事にどう活きていると感じますか?
私は、オーストラリア留学後に、香港で5年間勤務したのですが、留学をしていなければ、海外で働こう!と思わなかったでしょうし、その機会を得ることも難しかったと思います。
また、海外で異文化に触れる機会が頻繁にあったことで、「違い」を理解すること、「違い」を受け入れることに対して抵抗がなくなりまいた。また、オーストラリアで約3年間過ごしたことにより、どんな場所でも生きていくことができるという自信を培うことができ、新しい環境に対しての適応能力が身に付いたと思います。
将来やりたい事に留学経験はどう活かすことができると思いますか?
はじめて訪れる土地で、日々悪戦苦闘しながらも、無事大学院も卒業することができた!という経験から、将来日本だけでなく海外でも暮らしていくことができる!という自信がつきました。
また、留学するまでは、外国語=英語というイメージが強かったのですが、様々な国の人と一緒に住み、言葉を交わすうちに、英語圏以外の地域や言語にも興味を持ちました。これらの経験が、留学直後に香港で働くことを決断させたと思います。
また留学中は、一つの結論を導く際には、両者が意見を主張し合い、その後に妥協点を探すというのが基本的なコミュニケーション方法だったため、一つの物事に対して色々な視点が存在すること、そして物事に対して自分の意見を持ち、相手に伝わる言葉で説明することの重要性を学びました。この経験が、多国籍チームで一つのプロジェクトを行う際の重要なポイントだと感じています。
留学を考えている方へアドバイスをお願いします。
現在は10年前とは異なり、海外留学せずとも日本国内で英語力を手軽に伸ばすことができるようになりました。これから留学を検討している人には、英語力を伸ばすだけでなく、現地でしか経験できない事に、沢山触れてほしいと思います。そのためには、日本に住んでいる間に、目的に応じて必要十分な英語力を身に着けること、繰り返しになりますが、留学を通じて何を学びたいのか、どのようにして学ぶのかという明確な目的意識を持つことをお薦めします。
留学先では、自分の思った通りにならないことがこれまで以上に頻発すると思いますが、そうした苦労の一つひとつが自分の世界を広げてくれると思います。留学したい!と思っている方は、ぜひ勇気を出して留学してほしいと思います。
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