高等専門教育（VET）

VETとは？

オーストラリアの高等専門教育（VET）は、「技術・職業教育訓練（TVET）」や「スキルトレーニング」とも呼ばれています。オーストラリアのTAFE（Technical and Further Education）はVETを提供する最大の教育機関です。

主な分野

VETコースは、以下を含む分野の教育を提供しています：

• 情報技術（IT）、サイバーセキュリティ、コンピューター
• 旅行、観光、ホスピタリティ業
• ビジネス、会計、経営、起業
• エンジニアリング、オートメーション、テクノロジー
• 建築、設計、建設
• 農業、園芸、アグリテック
• 法学
• 自動車
• 健康、医学、心理学、実験科学
• クリエイティブ産業、ファッション、デザイン

VETでの学び

VETコースは実践的で技能に基づいており、多くの学習分野において職場実習や職場ベースの学習が含まれています。全国的に認定されたVETコースでは、業界の専門家が設計し、指導を行います。これらの教育は以下の場所で提供されています：

• 政府所有のTAFE（Technical and Further Education）機関
• 独立機関として登録された教育・訓練機関（RTO）
• VETと高等教育セクター両方のプログラムを提供する大学

資格レベル

各VET資格は、新しい仕事や新しい技能への第一歩ですが、これをパスウェイとしてさらなる学びにつなげることも可能とします。DiplomaコースとAdvanced Diplomaコースでは、高等教育（大学レベル）の学位取得に必要な単位を取得することもできます。

Certificate I

• 期間：4～6ヵ月
• 取得後のキャリアレベル：中度レベルの業務従事者

Certificate II

• 期間：約1年
• 取得後のキャリアレベル：高度な業務従事者

Certificate III

• 期間：約1年
• 取得できるキャリアレベル：資格を保有する経営者や技術者

Certificate IV

• 期間：12～18ヵ月
• 取得できるキャリアレベル：管理者

Diploma

• 期間：18～24ヵ月
• 取得できるキャリアレベル：専門職の助手

Advanced Diploma

• 期間：24～36ヵ月
• 取得できるキャリアレベル：ジュニアマネージャー

VETコースを選ぶ理由

業界の専門家による指導

オーストラリアのVETの教師およびトレーナーはすべて、各業界の最近の情報や経験を持っていることが必須です。つまりVETでは、専門知識や経験、業界の見識やトレンド、需要の高いスキル分野の知識を共有できる業界のプロフェッショナルから学ぶことができるのです。

大学へのパスウェイ、またはさらなる学びにつながる

オーストラリアのVET資格は、進学や高等教育（大学レベル）の学位取得への足がかりとなります。専門分野によっては、VET資格は学位取得のための単位として認められる場合もあります。

大学へのパスウェイについてもっと知る

仕事へのパスウェイ

オーストラリアのVET制度は、資格と産業界のニーズとの整合性において世界トップクラスの評価を得ています。学んだことはすべて仕事で必要とされるものとなります。

専門家のアドバイスに基づき、オーストラリアのVETコースは常にアップデートされるため、国内外で求められるスキルを身に付けることができるのです。ほとんどのVETコースは、高等教育の学位取得よりも短期間で修了できるため、すぐに即戦力として働くことができます。

高い教育水準

オーストラリアのすべてのVETは、登録訓練機関（RTO）として、クオリティにおける厳格な基準を満たしている必要があります。基準が満たされていることを確認するため、オーストラリア高等教育質・基準機構（TEQSA）とオーストラリア技能質保証機関（ASQA）が、すべてのコースと教育・訓練機関を監視しています。

多様な学習環境

オーストラリアの主要都市のキャンパスで学ぶこともできれば、特定の産業に特化した小規模の都市や町を選ぶこともできます。例えば、アグリテックや動物飼育において実践的な経験を得るためには地方が適しているでしょうし、観光業や建設業を学ぶのには、都市部が適した場所かもしれません。

最高の質を誇る学習スペースと設備

多くのVET機関は、学生が最先端の学習スペースや機器にアクセスできるように、キャンパスや作業場を整備しています。キャンパスによっては、病院の病棟、サイバーセキュリティラボ、建設現場、美容室などの模擬および実際の作業環境も用意されており、実際の仕事の準備に役立ちます。

最新テクノロジーによる未来志向の学習

新興テクノロジーは、オーストラリアの多くのVETコースと教育活動の一部となっています。一部のトレーニング機関には、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、没入型現実を使用する学習環境を整備しているところもあります。ロボット工学、ドローンの使用、人生を一変させるような技術などのコースが提供され、学生は実際の職場で力を発揮できるよう、最新のスキルと技術を身に付けます。